いつもありがとうございます、野瀬建築です。
T様邸より、長年空き家だった母屋の解体工事のご依頼をいただきました。
近年では、少子高齢化等により空き家が大変増加しており、防災、衛生、景観などの面で地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼすものも少なくありません。
また、空き家であっても固定資産税などの税金は毎年支払わなければいけません。
施工前。
今までは、空き家であっても住宅さえ建っていれば場合によって固定資産税の減額措置を受けることができたため、そのまま放置しているケースが多くありました。
しかし、令和5年6月、空家対策特措法が国会で成立し、管理が不十分なままの「管理不全空き家」と認定されると、行政による改善の指導や勧告が実施できるようになったばかりでなく、固定資産税の住宅用地の特例の解除(減額措置の解除)も可能となりました。
また、これまで所有者の許可なしでは不可能だった敷地への立入・調査、住民票や戸籍などから個人情報を確認できるようになりました。
調査によって問題があると見なされた空き家は更に「特定空家」となり、行政は所有者に対して不動産管理の助言・指導・勧告・命令を実行できます。
上記のようなことから、空き家を放置しておくとデメリットが大きいということになります。
隣接する倉庫。
解体後の土地は家庭菜園用の畑にされる予定で、農機具等を収納するために倉庫は残したいとの事でしたが、屋根と雨樋が酷く劣化していたので、屋根の張り替えと雨樋の付け替え、また躯体である鉄骨の一部付け替えをさせていただくことになりました。
住居を解体する前に周りの草木を伐採したところ、全景を確認することができました。
庭の手入れがされていなかったり雑草が生い茂っていたりなど、管理が行き届いていない空き家は周囲の景観を損ねてしまい、近隣住宅の資産価値にも影響を及ぼしかねません。
住居全てが撤去されました。
解体工事は、「建物を解体したらそれで終わり」というものではありません。
建物を解体するのは何らかの目的があってのことで、解体・撤去した後は、その目的に応じて土地を整える必要があります。
家庭菜園用の畑にされる予定なので、先ずは解体によって出た廃棄物や、地中に埋まっているものなどを取り除きます。
今のところ新たに建物を建てられる予定ではないので、重機で踏み固める転圧作業を行い 地面を平らにならします。
また、一部を来客の為の駐車場にされるとのことなので、地面が沈まないよう砕石を敷いて踏み固めていきます。
もし将来土地を売却することとなった場合、解体後の整地をきちんとしていなければ売却価格に影響を及ぼすことになるので気を付けなければいけません。
倉庫とテラスの屋根を張り替えました。
元々の倉庫の屋根は「スレート」と呼ばれるセメントや繊維材を混ぜて固めて作られたものを使用されていました。
スレートは、コストが低く瓦などの比べメンテナンスがしやすいのが特徴ですが、定期的なメンテナンスをしなければ割れやすく防水性が低い為、コケなどが生えてきます。
今回は、耐水性・防水性が高く、価格のわりに耐久性の高いガルバリウム鋼板を使用しました。
また、テラスの屋根は耐衝撃性、耐久性の高いポリカーボネートに張り替え、雨樋も付け替えしました。
錆によって腐食していた鉄骨の一部を取り替えしました。
他の鉄骨には錆止めの処置をしました。
津市では、特定空家等の除却(解体)を促進し、地域住民の生命、身体及び財産の保護並びに生活環境の保全を図るため、津市補助金等交付規則に基づき補助金を交付しています。
交付には一定の条件が必要となりますので、空き家の除却(解体)をお考えの方は弊社までご相談ください。
この度も、施主様、業者様のご協力のもと事故もなく無事施工終了することができました。
本当にありがとうございました。
リフォームのご相談は経験豊富な弊社まで。
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