いつもありがとうございます、野瀬建築です。
M様邸より、雨漏りの修理、漆喰塗替え、雨樋交換のご依頼をいただきました。
施主様とは偶然にも40余年以上ぶりの再会で、私が子供のころに通い詰めていた玩具店の店員の方でした。

最初にご連絡を頂いた時、2階和室の天井が濡れていて雨漏りしているようなので見てほしいとのことでした。
早速伺って確認したところ、天井板の一部が湿ってブヨブヨしていました。

改めて数日後の雨の日に伺い、天井板を剥がして屋根裏を確認したところ、やはり雨漏りが見受けられました。
雨漏りを長期にわたって放置すると、湿気でカビや白アリが発生する可能性があります。
また戸建住宅は屋根裏に配線が通っていることが多く、最悪の場合、劣化した絶縁体と配線が接触して漏電が起こり、感電す
る恐れや静電気で火災に繋がることもあります。

屋根瓦も確認させていただきましたが、漆喰の劣化が見られました。
屋根において、漆喰は瓦と瓦の隙間を埋めるコーキング剤のような役割を果たし、雨水の浸入や小動物の侵入を防ぎます。

漆喰の劣化の影響で瓦の一部にズレが生じていました。
瓦が滑り落ちないようにを敷いている下地、土葺き(ふきど・ふきつち)」も乾燥していました。

また、葺き土の下のフェルトと呼ばれる下地も劣化しており、この辺りから雨漏りしていたようです。
フエルト(防水シート)の張り直しをし、新しく土葺きと瓦を敷き直しました。

漆喰が剥がれています。これが瓦のズレの原因ともなります。

漆喰は、消石灰、水酸化カルシウムなど無機質な材質のため、不燃性、耐火性が高く昔からお城や神社仏閣、日本家屋などの
屋根瓦、外壁にも使われています。
元々は耐久性のある材質ですが、雨風や紫外線にさらされる屋根部分に関しては、15年~20年前後で劣化してくると言われて
おり、メンテナンスが必要となってきます。

先ずは、古い漆喰を剥がしていきます。
古い漆喰への重ね塗りは、剥がれやすくなる原因となります。


漆喰が接着しやすいよう『シーラー』と呼ばれる下地材を吹き付けます。

いつもより高いところから見る津市内の景色も良いものです。

漆喰を厚く塗りすぎて瓦からはみ出してしまうと、雨や紫外線が漆喰に直接当たって劣化しやすくなり、雨漏りの原因にもな
ってしまうので慎重に塗っていきます。

一番上の円型の瓦の下に重ねてある瓦を熨斗瓦(のしがわら)と言います。
熨斗瓦は水切りや雨避けの役割があり、複数の熨斗瓦をわざとずらして重ねることで屋根内部に水が浸入するのを防ぎます。
今回、ずれないようにしっかりとコーキングで固定させていただきました。


劣化して破れていた雨樋を取り付け交換しました。

玄関アプローチ、門扉の下の石張りのセメントが割れ、踏み石が取れてしまっていたので、急遽修理させていただきました。
石が外れ始めてから、ガムテープを貼って固定されていたそうです。

修理後。
段差があるため、敷石の角に足を置いて踏み出すことが多くなる場所ですので負担がかかり劣化しやすくなります。

全ての漆喰を塗替え、雨漏りも改善されました。
漆喰の白さが際立って外観も明るく綺麗になりました。
雨漏りは、放置しておくとさまざまな被害をもたらす一大問題です。
家の美観だけでなく、建物の強度や寿命、家族の健康にも影響を与える恐れがあるため、早急な対策が求められます。
この度も、施主様、業者様のご協力のもと事故もなく無事施工終了することができました。
本当にありがとうございました。
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